リプレイあれこれ

先日買った3冊の感想をば。




アリアンロッド・リプレイ・ルージュ2 『ノエルと翡翠の刻印』
「2巻ではノエルが転職する!」・・・というワケで、大半どころか10人中8、9人くらいの予想通り、ダンサーに転職しましたね。あっさり風味に流されてましたが。


今回は爆笑に継ぐ爆笑なシナリオ&ギミックで、その辺りが良かったという声が方々から聞こえてきてますが、自分としては大きく動き始めた物語、および爆笑の為のギミックの巧い使い方に感嘆の声をあげてしまいました。


物語に関しては、1巻の頃は「このまま『武具の情報だー→ダンジョンだー』という当り障りの無いオーパーツ集めをダラダラと続けるのかなぁ?」と不安に思っていたのですが・・・新たなライバル「ガーベラさん」を登場させる事によってそれを見事に解消。
もう一人の刻印を持つ者ガーベラさんの正体は? 薔薇の武具とは? 薔薇の小箱とは? ノエルの母は何処に? そしてノエルの出生の秘密とは? ・・・突飛過ぎでも退屈過ぎでもない、理想的な曲線をもって物語が盛り上がりつつある『ルージュ』シリーズ。正直、近年のきくたけリプレイの中では久しぶりに先が気になるストーリー展開に大満足。今後、ノエルだけでなく他のPCの設定も複雑に絡めつつクライマックスに持っていって欲しいですね。


ギミックに関して関心した点は・・・例の BIG3ゴルフ 「禁句」のダンジョン。
きっちり3部屋3戦闘・・・しかも、それほど厳しくないバランスという、ごくごく短めのスパンで行い、最後の最後で呪いの元凶である妖精を撃破させる事によってカタルシスを与えている・・・。
これがもっと長く続いたら確実にプレイがだれるでしょうし、正直ストレスにしかならないこのトラップ・・・妖精が最後まで傍観者だったら単にムカつくだけの駄目仕様だったかと思います。読んでる我々はともかく、実際にプレイしたPLにとっては。
それを絶妙なバランスと先を見越した展開で、見事な一つのイベントとした手腕は、流石は菊地たけし・・・と心底唸らさせて頂きました。「ストレスとカタルシス」・・・ホント、これはシナリオ創る上で一番気をつけなきゃいけない点だよなぁ・・・(反省


・・・あ、そうだ。もう一つお約束だけど言っておかなくてはならない事が・・・
ベートたん&ギーメルたん萌え(悶




デモンパラサイト・リプレイ 『悪魔憑きの目覚め』
じょしこぉせぇ2人が、脱いで脱いでぱんちゅで脱がされて一糸纏わぬ裸を見られてそのまま膝枕で鼻血の華が舞い散るそんなリプレイw
・・・いえ、他にも色々あるのですが・・・そんなインパクトが強すぎて・・・・・・でも、間違ってませんよね?w


物語は特別語る部分もない、非常にベーシックなもの。「現代変身ものならばこんなカンジのストーリーかしら?」というのを、そのまま持ってきたカンジ。ただ、そこに「変身すると服が全損する」というたった1つのファクターを持ってくるだけでここまで台無し感満載*1のリプレイになるとは!w その辺り、逆に読む人を選びそうだなーとは思ってみたり。


まだルールブックが発売となってない中、リプレイだけ先行発売・・・というワケで、ルールの先行紹介の意味も兼ねてると思われる本作品ですが、まずp28-29のキャラクターシートを見て大爆笑。「肉弾ダメージ」の欄に「電柱」が、「射撃ダメージ」の欄に「車」がハナっから記述されているキャラクターシートってどうなのヨ!?w
「電柱」と「車」にすっかり毒されてしまいながら、他のルール部をチェック・・・能力値決定はダイスロール。ただし、取得技能の数値修正や変身の修正値がかなり大きいので、能力値が低いキャラも高いキャラも、それほど大差はないっぽいです。判定は基本2d6。目が気に入らなければ衝動値を1点上昇させて3d6で振りなおし。その目も気に入らなければ更に2点上昇させて4d6。それも駄目なら3点上昇5d6。6ゾロが出れば効果的成功。1ゾロが出れば、たとえ一緒に6ゾロが出ていようと自動的に失敗。衝動値は溜まっていくことが強力な必殺技発動の条件になったりもするけど、同時にある一定まで溜まるたびに衝動表を振って副作用を適用しなくてはならない。溜まりきると「暴走」状態となり、能力は格段に上昇するが、3回暴走するとNPC化・・・とりあえず、リプレイから分かるのはそのくらいかな? でも、こんだけの文章で基本的なルールは粗方説明できちゃう程シンプルなのはマル。はやく実物のルールブックも欲しいなー(期待


・・・あ、ちなみにこちらの萌えキャラは、シンガプーラ(猫)のタッシェです。勿論、人間体ではなく、にゃんこの姿限定です! あー、俺もシンガプーラ飼いたいナー(萌




●Replay:ゲヘナ〜アナスタシス〜 『瓦礫の都市の煌少女』
『瓦礫の都市の“きらめき”少女』だと思ったら・・・『〜“きらきら”少女』だったんスね・・・・・・またエキセントリックなタイトルだなぁ・・・w


俺的名リプレイ5本の指に入る程の傑作『シェヘラザード・テイルズ』、どーにもお気楽極楽かつ下世話なネタが受け付けなかった『アザゼル・テンプテーション』に続く、第3のゲヘナリプレイシリーズ。そして、最初から『ゲヘナAN』を使用した初のリプレイ。


まず、結論から書いてしまうと・・・当初の予想よりはずっと面白かったです。
主人公:ラシーダの性格が、まんま「魔法使いになったイリーナさん」な辺りがちょっと気にはなりましたが*2、『シェヘラザード』ほど重苦しくなく、『アザゼル』ほどのーてんきでもなく、シナリオも『ゲヘナ』らしい紫杯連同士のいざこざから始まって、謎の少女ジェスとの邂逅。堕落してしまったアル(PC4)の兄との邂逅、そして戦い・・・と、見どころ盛り上がりどころも十二分。メリナ(PC2)の仇であり、アル(PC4)の兄であるというおいしい設定のNPC:ソルを早々に出してしまったのは少々勿体無い気もしますが・・・それでも「何故にソルが堕ちてしまったのか?」という謎は残ってますし・・・その辺りの謎も含め、うまい具合に纏め上げていって欲しいなぁと今後に期待大。


・・・あ。
でも、ジェスたんはこれ以上成長させないでください! させないで・・・ください・・・! 【泣き崩れる】

*1:例によって誉め言葉w

*2:まぁ、イリーナさんはあんなにも戦闘のイニシアティブ握る事ありませんでしたが。