今月購入したリプレイ

・・・の感想を今更ながら全て纏めてたらーっと書いてみたり。


D&Dリプレイ3 若獅子の戦賦−雷鳴山編
あ・・・ありのまま(ry 『俺は一人の少女が父の汚名を晴らし、人々に認められていくというオーソドックスにして王道な騎士物語を読んでいたと思っていたら、何時の間にかいくつもの次元を渡り歩き、神々の争いに自ら関わり、世界の創生と破壊の運命をその手に握るオーバーパワー物語を読んでいたんだ!』・・・いや、これが恐ろしい事に偽り全くありませんw
この1冊には「第四話」と「第五話」の2編が収められているのですが・・・4話目と5話目の空気の違いに、思わずポカーンですよ、ポカーン。いや、高レベルになればD&Dはそういう世界になるという事は知っていました。理解してました。でも、だからってたった1話でここまで話を変えなくてもいいのに・・・。
これが全3巻中、2巻の中ごろ辺りから次第に・・・というなら納得もいくんだけど、それまで散々「(人vs人の)戦争の影に隠された父の乱心の理由の解明&汚名の返上」という地味な目的の為、養成所での生活やら、王都での武術大会やら、父の捕らわれた監獄島への潜入やら・・・そして第四話、ようやく全ての真相も明かされ、家の汚名も晴らされた所で慣れ親しんだ養成所のある街へと襲い来るオークの軍勢、そしてレッドドラゴン! 果たしてPC達は街を守ることが出来るのか!? ・・・と思ったら、いきなり次元を渡る大魔導師が現われ、次元を渡るゲートが現われ、世界が全次元が神々がピンチの危険で「そして1年後」とか言っていきなりレベル2倍でスよ!?w さ、さすがにこれはちょっといただけませんわ・・・(汗
・・・ですが、その超巨大にして最大級の問題点さえ納得できるなら、シナリオ1つ1つは丁寧に描写されてますし、各人のロールプレイも・・・悔しいけど、特にじゅんいっちゃんのガンボルト/ガンデッドは体が震えるほど素敵・・・兎に角最高峰のレベルだし、全てのエンディングは・・・成長したリューマさんを見て、エアハルトに軽い嫉妬を覚えるほど・・・綺麗に纏まってると思います。
・・・ああそうか。そもそもこのシリーズ、3巻で終わらせてる事事態がおかしいんだ! もっともっと長く・・・5巻とか6巻とか・・・それくらいまでじっくり描いて欲しかったなぁ・・・。




神曲奏界ポリフォニカRPG 基本ルールブック
風の聖痕RPG』に続く、SRSによる原作モノTRPG・・・確か春発売だった当初の予定からはずいぶんと遅れてしまいましたが・・・まぁ『エンギア』や『カッスロ』に比べればちっちゃいちっちゃい!w
さてそんな『SPR』ですが・・・遅れた分の価値は十二分にある良いシステムに仕上がってると思います。以前にも述べましたが、今回の注目すべき点は「アスペクト」と「FS」の2点。
そもそもこの『SPR』・・・メインクラスが『神曲楽士』と『精霊』のたった2種類のみ・・・これにスタイルクラス6種が加わるとはいえ、「3種類のクラスを選択(重複可)し、キャラクターを作成」するというシステム故、そのバリエーションは・・・クラス数12の『ALG』、11の『KSR』と比べて後発にしてはかなり寂しいものがあります。それを無理なく、かつ非常に簡単なルールでバリエーションを増やす事に成功している「アスペクト」制のルールは、今後様々な使い方がされそうな、良いルールだと思います。
そしてもう一つの目玉「フォーカスシステム(FS)」。「行為判定の達成値によりポイントが得られる」「得たポイントが一定値まで達すればFS判定成功」「一定ラウンド、特定フラグ・・・それまでにポイントが貯まらなければ、FS判定失敗」「ポイントが一定まで溜まると、それに応じたイベントが発生」・・・ぶっちゃけて言ってしまえば、先の「アスペクト」同様それほど目新しいシステムではありません。今までにも何処かで見たことがあるルールだし、「いや、この程度ならハウスルールで今までだってやってたよ!」という人も多いと思います。でも、それでもこれらのルールがSRSに、きちんと整備されたルールとして、公式側から提示されたという意味は大きいと思います。何よりも「FS成功により、PC(PL)には経験点が与えられる」という点は、ハウスルールでは卓によって拒否反応も出るデリケートな部分・・・この点、公式的に「やっていいんだよ!」と言ってもらえると非常に心強いです。
他の部分・・・特に世界設定的には『KSR』の時同様、原作を知らない身故あーだこーだ言えないのが少々寂しいのですが、『ALF』『ALG』『KSR』・・・そしておそらくは『天羅WAR』にも色々流用が効く『SPR』・・・安価な文庫本ですし、これは間違いなく「買い」と言える1冊だと思います。




神曲奏界ポリフォニカRPG 時を越えた子守歌
上記基本ルールブックと同日に発売されたリプレイ。執筆は本リプレイがデビューとなる宝ダ・・・加納正顕氏。
「『CFリオブレード』や『DXストライク』でPLデビューは果たしてるけど、リプレイ執筆は初だし・・・まぁ生暖かい目で生暖かく見守るつもりで読むべぇ〜」・・・そんな「何様!?」的な上から目線で読み始めたのですが・・・これが大当たり! 個人的な感想ですが、後述の『ARAサガ』を抑えて、現時点で今月トップの出来だったと思います。
1話目から『SPR』の目玉「FS」を大いに利用した展開は、ダイス目の起こすドラマをこれでもかと見せ付けてくれて非常に緊迫感があるし、かといってダイス目だけではなく、PCの妄言を活かしに活かしきったシナリオ展開には「・・・え? これって、キャラデータ聞いてからシナリオ作った?」と驚くことしきり。そうかと思えばPC(PL)の選択により、GMすら予想していなかったシナリオ展開になる辺り・・・その展開が、正に読み物としても“熱い”展開となり、第1話目にして「このリプレイは当たりだ!」という確信に至りました。
続く第2話目も・・・PCの設定をふんだんにシナリオに盛り込んでおり、予告だけ聞けば一発ネタのお笑いシナリオにも思えるのに・・・いえ、実際お笑い成分は大目なのですがw・・・1話目から続く因縁の決着、事件の影に見え隠れする大者の陰謀、謎の襲撃者が持つ神にも匹敵する力・・・とかなり内容盛り沢山の話なのですが、それらがきちんと1つ1つ無理なく繋がっており、蛇足感は感じられません。そしてここでも炸裂する「FS」を利用した事による、ダイスの神様が引き起こす“奇跡”・・・久しぶりに読後「あれがこうなら…」「ここがこうなら…」と思う事もない、純粋に「続巻でないかな〜」と思える、良いリプレイでした。いや、ホントせっかくアレがあーなって一人増えたんだし、5人になった後の話とか出ないかなーっ! 『KSR』同様、続巻は絶望的なような気もしますが・・・是非とも期待したいなぁ〜。
・・・・・・・・・あ。でも「PLにかわたな氏を採用」はサシャの二の舞になるので勘弁していただきたくっ!w*1




デモンパラサイト・リプレイ 剣神 5 創世者
うん。4、5巻は要らなかったね!w ・・・のっけからそんな感想で申し訳無い。でもそう思わざるを得ない最終巻だったかなぁ〜・・・というのが正直な感想です。
目の付け所は面白いと思うんですよ。・・・いえ、自分が日本神話とかそういう要素が好きなだけかもしれませんがw ただ、天津神国津神邪馬台国、意外な人の意外な正体に空中都市で巨大ロボットが合体で世界をかけての大決戦!上泉信綱もあるでよ〜・・・はやりすぎにも程がありすぎw 途中で頭脳がついていけず、完全に流し読み体勢に移行ですよw
NPCも「沢山居るけど居なくてもシナリオ進行上何の問題もない」奴らばっかりで、そんな奴らが入れ替わり立ち代り登場したり退場したり退場したり登場したり・・・それが上記要素の説明中唐突に出てきたりするため、頭は更にスポンジ状態。
そしてエンディング・・・とってつけたようなNPCたちと、残らずくっつくPC達・・・よって各PCのエンディングは、全てNPCとのノロケ話というこれ何ていう拷問?w
そんな何処をどう切ってもどうにも締まりきらない内容に、この特製「典型的な“悪い田中天”」を加えると・・・はい、デモパラリプレイ剣神・最終巻の出来上がりです!w うん。今回の田中天氏は、軽く笑い飛ばす事も難しい“悪いPL”だったかなぁ〜。氏のファンである自分から見ても「そ、それはどうなのか…」と眉を顰めてしまうプレイングでした。・・・ついつい邪推してしまうけど・・・氏も作品の不味さを感じており、何とかしようと奮闘した結果、空転してしまったのかしら・・・?
・・・あー・・・もうなんつーか・・・これは擁護は勿論、スルーすることすら出来ないダメな1冊だったかなー・・・と。
・・・ホント、3巻で止めておけば良かったのになー・・・3巻までは中々に面白かっただけに、この結末は心底残念。




■ソード・ワールド2.0 ルールブックIII
ルーンフォーク子さんは、拳闘士になっても滅法可愛い喃!(萌
・・・というわけで、『SW2.0』ルールブックもこの『III』で基本ルルブ勢揃い。今巻では、新たなサンプルキャラありーの、同サンプルの高レベル用データありーの、新技能「ライダー」のデータありーの、今までの技能も11〜15レベルという高レベルのデータありーの、勿論アイテムもそれに応じてあれやこれやありーの、新たなワールドガイドありーの、高レベルのエネミーデータありーの・・・・・・流石は『ルールブックIII』と言うだけあって、『SW2.0』を更に楽しむ為のデータがてんこもりです。ただ、果たして我々がこのレベルにまで到達する事があるのかどうか・・・w お、おでも「威力100+魔力」とかいう出鱈目な攻撃力の「メテオ・ストライク」が使いたいだぁよ!(燃
まぁ、そんな自分のような「でも俺、低レベル帯でしかプレイ出来ないし…」という人も、新技能「ライダー」があるので買う価値は十二分にあります。「ライダー」は名の通り、動物や乗り物等に騎乗し戦う為の技能。一般的な馬は勿論の事、イルカやヒポグリフ、ワイバーン更には魔動バイクなんていう代物まであるので、これで正々堂々『SW2.0』の世界でパンツァーリ(以下略
・・・ちなみにこの魔動バイク、デュラハンの上位存在であるデュラハンロードさんが騎乗なされているのですが・・・デュラハンさんもえらく近代的になったもんよ喃!【イラストを見て爆笑しながら】




アリアンロッド・サガ リプレイ1 戦乱のプリンセス

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 |   ここでボケて!  |
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     ∧∧ ||      
    ( ゚д゚)||
    /  づΦ 

いよいよ始まったリプレイ3シリーズ同時進行+ノベライズ+専用新サプリという超ド級規格外の大型企画『アリアンロッド・サガ』シリーズ。その第一弾にして中核をなすリプレイの第一巻ですが・・・。
・・・まぁ、毎度思ってる事なのですが、アリアンロッドリプレイの1巻は、毎度毎度微妙な出来のモノが多いなぁ〜・・・と。期待の『サガ』シリーズですが、やはり1巻はその評を覆すには至らない・・・自分的には微妙に煮え切らない1巻に感じてしまいました。その一番の理由はなんと言っても「第二話目の急転直下の展開っぷり」。・・・街に入り、反乱軍とコンタクトを取り、街を支配する領主の城に潜入し、領主を倒し城を乗っ取り、王の証のアイテムを得るため街外れの森でダンジョンハックを行い、街に帰ったら追っ手である兵団との戦い、そして戴冠式・・・流石にこれをたった1話で収めるってェのは無茶が過ぎるかと思います。
いえ、分かるんですよ。ほぼ同時発売の『アルディオン大陸ガイド』では既にPC達の国・・・「フェリタニア王国」は建国されており、パーソナリティとして、『サガ』におけるPC1・ピアニィ姫が「フェリタニアの女王」として紹介されている以上、そこまでは何が何でも第一巻で到達させなきゃならないってェのは。ただ、リプレイのみを純粋に見るとやはり「て、展開早ェ…(汗」となるわけでして・・・・・・やっぱ、リプレイ本文だけで500ページ超えすべきだったよーな・・・w
まぁ、同じ1巻が微妙に感じた『ルージュ』シリーズは、2巻3巻で急速に盛り上がり、最終的には自分の心のリプレイ史にも高い順位で名を残すレベルにまで昇華されたし・・・『サガ』シリーズも、色々グダグダ言いましたが今後の不安等は全くありません。相変わらずのベネットのgdgd力は、壮絶にして強烈な大爆笑を与えてくれ、さもすれば重苦しい話になりがちなシナリオの緩衝材として楽しませてくれるし、社長の説法・演説等は、とてもその場で考えたとは思えない、感嘆の声が思わず漏れてしまう素晴らしい代物だし・・・さて、今後残る2人・・・ピアニィとアルはどのような物語を見せてくれるのか・・・なんとなく、ラブでコメな雰囲気がどことなく漂ってるし、今後読むだけで思わず赤面してしまうようなストーリーをちょっぴり期待。あと、他のシリーズとどう話が繋がり、どういう展開になるのか・・・前例が無いだけに楽しみです。




残る1冊・・・『アリアンロッド・サガ アルディオン大陸ガイド』はまだ読み込みが完全でないので、まぁ後ほど。

*1:いえ、サシャはかわたなバージョンの方が好きですがw