『アルシャードガイア』セッション 「蒼き世界の守護者たち」

※ 本シナリオは、いわゆる「公式シナリオ」です。
  これより下は、ネタバレしている部分が多分に有る為、読み進める際には“覚悟”した上でお願い致します。


※ あと、いつもに比べてとんでもなく長いですw
  読み進める場合には、その事を十分に承知した上で、多少の誤字脱字は見逃す寛大な心を用意してください。
  ほとんど見直ししてませんのでw




GM:B+P


・師宮 勇器(かずみや ゆうき)
 PC1 16歳 male ダンピール/レジェンド/ファイター
古くより“奈落”を狩る運命にあった家系に生まれた勇器。とある日父に呼び出され、シャードを手渡されると同時にその運命を聞かされた時も、大した感情は湧きあがってはこなかった。まるで「それが自然」であるかのように…「当たり前」であるかのように、勇器はクエスターとなり、代々の力の証…“奈落の力”を振るい、同じ力を根源とする“奈落”を狩りつづける。まだ若い彼が、その力の大きさに…そして生まれつき備わった、その忌々しい血の意味に気が付くのは、果たして何時の事なのか…。
…などとちょっと格好良く紹介を初めてみましたが、実際のセッションは、彼の振ってしまったライフパス「あいどる」のせいで、すっかり面白キャラに!w
文字通りの「学園のアイドル」である彼は、登校時、下校時は勿論のこと、休み時間さえも彼のファンから逃れる為に学園中を東奔西走して逃げ回らなくてはならない。
…捕まったら最後、もみくちゃにされる所の話ではない…! 想像するのも恐ろしい!!
逃げる勇器! 追う全校生徒の約半分になる女子生徒!! …今日も彼はひとり、普段ならば誰も寄り付かない体育倉庫の奥の奥で、本当に誰も寄り付かない事を祈りつつ、小さく震えている…w
PL:白兎


・根岸 二郎(ねぎし じろう)/ヨハネ・クラウザーIII世
 PC2 28歳 male アルケミスト/ブラックマジシャン/ホワイトメイジ
「名前の時点でどんなキャラか察せ的なキャラ歴代堂々第一位」なPCw …察してくださいw
かつての彼は、平穏な日々、穏やかな生活、そしてブラームスシューベルトなどの優しい音楽をこよなく愛する何処にでもいる好青年だった。…だが全ては彼が“シャード”と呼ばれる神の欠片と出逢った時に…クエスターとして目覚めた時に…そして奈落を狩る者として“あの”社長にスカウトされた時に、大きく変貌してしまった!*1
日常の彼は、どこか頼りなさげな雰囲気を出しながらも、それでも生徒からは友達感覚で話しやすいと評判の音楽教師…だがその裏の顔は、奈落に侵された母親の胎内から、その腹を食い破り、母の命を奪いながらこの世に生まれてきたと噂され、「果ては奈落か彼か」と目される程の極悪凶悪カリスマクエスター!w 正に、奈落を狩る事に愉悦を感じる悪魔! 他のクエスターなぞゴミクズ程度にしか思っていない! ましてや一般人の事などアウト・オブ・眼中!!w
今日も彼は、“あの”社長の命により、望まぬ力を揮い…それでも人々の日常を守る為に、愛用のギター型チャンバースタッフを手に、奈落との戦いに赴く…。
「何故こうなったのか…どこでどう間違ったのか…」
「僕がなりたかったのは…こんなクエスターじゃない!!」

PL:新さん坊


・久慈 花江(くじ はなえ)
 PC3 32歳 female フォックステイル/フォックステイル/ブラックマジシャン
…かつての彼女は奈落の同士であった。“妖妃”と言われる奈落の使途・モルガナと共に、存分に人間を襲い、マナを喰らい、世界を蹂躙していた。
そんな彼女の心を変えたのは、たった一人のちっぽけな人間の男の愛…彼女は心を入れ替え、男と共に里を飛び出し、人間に混じって“人間として”生きていくことを決意した。
だが、蜜月の時間は短い…街で暮らすようになってすぐの事。彼女の最愛の夫は、奈落の手にかかり命を落とす事に…それは彼女の今までの所業の報いであろうか? 深い絶望と怒りが彼女を包み込んだその時、彼女の元に美しき神の欠片が現れた…「クエスター」としての目覚めである。
彼女は決意した。あの人が愛したこの世界を…このシャードある限り、自分の命続く限り、護って行こう…と。
そんな背景の超絶素敵格好良いキャラクターなのに、何故に「日々の生活の手段=ネットオークションのみ」な『働いたら負けかなと思ってる』が合言葉の半ひきこもりネオニートになっちゃうんですかあああああああ!!www
PL:どらんく




・・・えーとねw
まず、皆さんに知っていただきたいことなのですが・・・今回、PC2の新さん坊と、PC3のどらんくには、時間短縮などの理由で、サンプルキャラ「マジカルシューター」「ガイアの巫女」をそのまま使ってもらいました。



そう、ルルブ表紙絵にもなってるおにゃのこ2人です。



それが何処をどう間違えればこんな超絶生命体・・・否、生命体と称するのもおこがましい物体に成り果ててしまうのかと!w アンタら、スゲェにも程があるヨ!!w




・・・さて、話は戻してシナリオのお話。
基本ルールブックに載っているシナリオで、一番最初の冒険として丁度良いように、実にシンプル、実に分かりやすいシナリオです。


お話の骨子はこう。
・・・とある才能に行き詰まった芸術家に奈落が取り付き、結果町の人を次々と自分の芸術作品の糧とするべく彫像に変えていく。その中にはPC1の知り合い(ヒロイン)も居て、PC1は上の命により奈落討伐の任に当たっていたPC2、かつてヒロインを助けたことがあり、その時からヒロインを気にかけていたPC3と共に、奈落=ピグマリオンを倒し、ヒロインおよび街の人々を救う・・・というのがおおまかな流れ。


シンプル。実にシンプルかつ王道な物語です。「アルシャードガイア」という物語のメインストリームを十二分に感じられる素晴らしいストーリーです。PCがこんなんじゃあなければw




まず最初のマスターシーン・・・芸術家が奈落に襲われ、怪人・ピグマリオンと化すシーン。
ここではこーいうトンチキ悪役好き好き大好きなGMが思わず暴走。本来のシナリオ以上に“変”なキャラになる事にw 言うなれば・・・「上月永斗(田中天)+ヴィオレット(井上純弌)」?w うわ、我ながら最悪の組み合わせww


そして続くPC2のオープニングシーン。
・・・えーと、本来のシナリオによると「魔術師連盟に呼び出されたPC2が、連盟の幹部であるブライアン・ゴールディからN市の行方不明事件調査の命を受ける」となっているのですが・・・。
・・・あ? 『DMC』持ってます? んじゃあp79からの「TRACK 6 DRUG」読んでください。そんなオープニングでしたww


続くPC1のオープニングは、本来下校途中にヒロインと一緒になって云々・・・という所からスタートなのですが、何故かPC1、学校から出れませんw っつーか、何か追われてるシーンからスタートですw 理由は上記キャラクター説明の通りw おかげでヒロイン(何故か生徒会長という事に)がいつもいつも秘密の抜け穴を使い、PCに変装させた自らの部下(=生徒会役員)を捨て駒にしてPC1を逃がしているという面白設定にw ヒ、ヒロインの王道から垂直落下していく・・・!w


PC3のオープニングは、先の2人と変わって甚く真面目な始まり。かつて、PC3が幼いヒロインを助けた時の回想シーン・・・実は、先に助けに入ったのは彼女の夫の方で、何の力も無い夫は当然のごとく虫けらのように殺され、PC3はクエスターとして覚醒。ヒロインへの関係が「幼子」だった事もあり、急遽ヒロインは孤児という設定にして、以後はヒロインを見守る母親のごとき立場として、現在に至る・・・という、何だか驚くくらい綺麗に話が纏まって感嘆の声。
まぁ、回想シーンから目覚めると、ネットオークションの途中で寝落ちしていて(=オークションは当然のごとく全て終了していて)OH! NO!!ってなオチだったワケですがw




・・・そんな、大惨事気味に始まった『アルシャードガイアRPG』セッションでしたが、進行自体は実にスムーズなものでした。シナリオそのものがシンプルな為、各人も結構適当な演出をバンバン入れてきてくれて、終始爆笑大爆笑な雰囲気でよどみなく進んでいきました。


んで、前言撤回の形になるのですが・・・溜まり場というか「住居」のルール、いや、結構面白かったですw
先の戦闘でMPが大きく消耗していたりすると「とりあえず、ウチ(=一般住宅・シーン舞台となるとMP回復)に集まって今後の事を考えよう」とか自然にロールプレイの手助けとなるし、情報収集シーンでは、PC3の「隠れ家(情報収集判定にプラス修正)」に集まるその際の理由が「ネットオークションの為に、最新鋭のパソコンが縦横無尽に混在してるので、情報収集には有利」というキャラ立ての方向にも役に立つし・・・。
いや、このルールに関しては完全に見くびってました。単にデータだけ見て「何かつまんなそうだなぁ」なんて思った自分が恥ずかしいです。これは色々使えそうだなー!




・・・さて、色々あってピグマリオンの館を突き止め侵入。途中何度もPC2が根岸⇔クラウザー様と変装しなおすなどといった珍奇にして挙動不審な行動を見せたりしてましたが、とりあえずミドル最後の戦闘突入です!
敵はドッペルゲンガー2体とストーンゴーレム2体! 特にストーンゴーレムは3d6+10とかいう驚異的な攻撃力*2を持つ強敵! まだクライマックスでないと多寡を括っていたPL達の顔つきが見る見る変わっていきます。慌てて何か手は無いかルールブックと自分のキャラクターシートを見比べ始めるPL達。


どらんく「・・・? GM、この『結界』のルールって・・・?」


・・・はい、ここでおさらいです。
結界は、「シーン内に結界を張ることで、結界主は登場しているキャラクターを任意に選択して結界の外に出してしまうことができる」というルールがあります。シーンから退場するわけではないのですが、実質1行動を無駄にさせる事も出来る代物です。
この機を逃さずPC3、《シールエリア》で結界展開! ストーンゴーレム2体を結界の外へ!
【魔導値】対決で抵抗は出来るのですが・・・所詮石像です。魔法能力に長けたPC3とでは対決にすらなりません。たちまち結界の外に追いやられるゴーレムさん2体。
・・・以後はゴーレムさんのターンが来るたびに、1体は結界を破壊し、もう1体が何とか攻撃を仕掛けるという、1体は常に行動を封じられるという結果に・・・。これが残りストーンゴーレム1体になると完全にロック完了。気分はターボステイシス*3と戦っているがごとくです。
・・・結界周りのルール・・・というか対抗策・・・ちょっと考えないといけないなぁ・・・(汗。




そしてクライマックス。いよいよピグマリオン(+ドッペルゲンガー3体)との直接対決です。
・・・ちなみに、シナリオの注釈のところには「PLが3人の場合は、《フレイヤ》《フレイ》《オーディン》を削り、HPを20(40)点減らす」と書いてあります。PL5人用に作られたバランスなので、PLが少ない場合は、当然このような手直しが発生するわけです。
・・・で、実際のデータですが、減らした加護は《フレイヤ》《フレイ》《ヘイムダル》の3つにし、HPはそのまま変更なしで行くことに。減らした加護の数こそ変わらねど、《ヘイムダル》より《オーディン》の方が汎用性が高く、PC達にとっては遥かに厄介。HPに至っては、5人用のバランスそのままで直行。以前に『アルシャードff』をプレイした際にはえらく簡単あっさりポンとボスが倒されちゃったので、これくらいの強化しておいた方がいいだろう・・・と思ってのことです。


・・・えー、結論から述べると、だれ一人の行動が欠けても死者が出たであろうという、今までのセッションの中で最もカツカツな戦闘になりました。
もし、PC1が《ガイア》を《タケミカヅチ》でない別の方法に使っていたら・・・?
もし、PC2の範囲攻撃でドッペルゲンガーにピッタリ30点ダメージを与え、倒していなかったら・・・?
もし、PC3がコツコツと《狐火》でボスにダメージを与えていなかったら・・・?
もし、最終ラウンドの全員総攻撃で、だれか一人でも攻撃を外していたら・・・?
PC・ボス共に残った加護はゼロ。全力を使い果たした上でのPC達の勝利。一切の小細工・手加減なし。・・・いやー、TRPGって、ホンっっっっっとうに面白ェよなァー!!(燃




そしてエンディング。
どさくさに紛れて芸術家のアトリエからギってきた品物をネトオクに出品するネオニートあり。
また学園中の女の子から追われ、そしてヒロインに助けられるという日常へと帰っていくものあり。
平穏な日々もつかの間、また“あの社長”に引きずられてリアルレジェンドを生み出す戦いに戻るものあり。
・・・兎に角、終始笑いっぱなしの興奮しっぱなし。大、大、大満足なン時間でした。
「セッションして濡れたの初めてよっ ファック!!」




【GM経験点 : 27点】  自己評価・・・上の中

*1:ちょっとDX風にw

*2:一番最大HPの高いPC1ですら、その数値は28。

*3:『Magic:the Gathering』の有名デッキの一つ。「ひょっとしたらン枚ドローの中に、ステイシス維持の為の島が1枚も入ってないって事もあるかもしれないjyan!?」・・・とか思ってついつい無駄に何十ターンも何も出来ないままボーっとしてしまう事が屡ありました。・・・そんな事、万が一にもないのにね・・・(血涙