また、ひとり。また、ふたり。

昨日20:24。母親からの電話。
そんな予感を感じつつ電話に出ると、先日のペルシア猫に引き続き、もう一匹の猫・・・チンチラ種の飼い猫も、息を引き取ったという。
それから夜が明け今朝。一晩置いたためなのか、自分でも意外に思うほどショックはありませんでした。先のペルシア猫が他界した際に、もうあまり長くはないだろうなという感覚が、自分の中であったというのもあります。


先のペルシア猫が亡くなった後、ネットで検索しこんなページを発見しました。このページによると、うちの猫は、両者とも70〜80を越える老猫であったようです。しかも、両者ともメスより体の弱いオス猫・・・寧ろ、よくこの年齢まで頑張ったねと賞賛すべきなのかもしれません。


先に亡くなったペルシアは、ペットショップでいただいてきたきちんとした血統書付きの猫だったのですが、今回亡くなったチンチラは、血筋こそしっかりした純潔チンチラではあったのですが、血統書の無い・・・言葉は悪いですが、そこらのノラとあまり価値は変わらない猫でした。
ですが、価値のある/なしなんていうものはブリーダーでも何でもない我々には関係の無い事・・・彼が家に来てからというものの、我々家族の生活は完全に変わりました。何は無くとも猫中心の生活。「猫かわいがり」なんて言葉もありますが、今思えばこれほど我々家族を的確にあらわした言葉も無いような気もします。


まだ、ろくに足も据わってないようなよちよち歩きの頃から、兎角元気な子でした。
夜中になるとドタバタ走り回り、誰かが構えば何時までも全力で遊びまわる・・・それは、年を経て成猫となった後も変わらず・・・いえ、持ち前の元気さ故の抜群の運動神経と好奇心は、とてもお座敷猫とは思えないレベルにまで達していました。
ちょっかいを出して来る相手の手を猛烈な勢いの爪で切り裂くなんていうのは日常茶飯事。リビングに繋がる唯一の扉をちょうど塞ぐように寝転び、上を通るものには誰彼構わずじゃれ付いて来たり(当然、じゃれ付かれた足は爪の餌食に)、隙あらば玄関から外へ飛び出して行き、家族の散々の捜索の結果、近所のノラと喧嘩してドロだらけ血まみれで帰ってくるなんてことも1度や2度ではありません。
夕食時になると、決まって人の隣にちょこんと座り、「一瞬でも隙を見せたら食い物を奪ってやる!」とでも言わんが勢いで目を爛々と輝かせており・・・事実、手もろともその爪の餌食になった食べ物の数は数え切れないほどです。


そんな、やんちゃワガママやりたい放題だったチンチラ猫に対し、ペルシア猫の方は至ってのんびりマイペースの大人しい猫でした。
食事は猫用ペットフード以外は、たとえ与えられても食べようとはしない。たとえ何があっても人に対して爪を立てたり噛み付いたりなどという事は1度もない。一歩玄関から外に出ると、怯えて一歩も動けなくなってしまう・・・本当に、示し合わせたかのように正反対の猫たちでしたが、前にも書いた通り、夜になるとまるで仲の良い兄弟であるかのように、猫ととは思えない喧しい足音を立てて大運動会を繰り広げていました。・・・その猫たちが、こう続けて天寿を全うするとは・・・・・・


また、ひとり家族がいなくなってしまった。


でも、またふたりでドタドタ足音立てて遊べるようになったね。


何年後になるのか、何十年後になるのか、わからないけど・・・
自分もまた、その輪の中に入れたら嬉しいなぁ。


その時は、また、よろしく。




ココモカ