世界樹の迷宮ＳＲＳ 『新米冒険者の心得』
今までずっとお休みしており、久々の日記となるその理由は・・・勿論、病気とかそういうのではなく、ただただ単に書き留めるような面白い出来事が無かっただけです。でも、月１で書くことが必ずある辺りは大安心・・・そう、恒例のTRPGセッションの日です。
今回は当方の諸事情により、いつもの第三週ではなく、この第四週末になりました。プレイするは、見出しの通り『世界樹の迷宮ＳＲＳ』・・・わざわざ自分のような原作未プレイ者が長々と説明するまでもない、初登場以来３Ｄダンジョン型CRPGの認知度・人気度を大幅に引き上げ、いまだ第一線で牽引し続けている３Ｄダンジョンゲーの救世主、大人気ＤＳゲーム『世界樹の迷宮』・・・それをTRPG化したのが、当作です。
※ 本シナリオは、いわゆる「公式シナリオ」です。
これより下は、ネタバレしている部分が多分に有る為、読み進める際には“覚悟”した上でお願い致します。
ＧＭはユンの字氏。・・・いつもの面子の中では随一の原作『世界樹』好きにして、当然のように『１』『２』『３』と順当に嵌っている御仁・・・そしてＧＭの腕も、安心して任せられる実績を幾つも重ねてきているベテラン（D&D的な意味ではなく）・・・これはもう、『世界樹ＳＲＳ』をプレイするならば、これ以上適任のＧＭも無いだろう！ ・・・というワケで、今回は自分が、自らのルールブックを貸し出してまでお願いし、ＧＭをやってもらいました。
・・・何故にそこまでして万全なＧＭを確保したかった？
いつもの自分ならば「まあ、ルルブに書かれている知識だけで十分だろ」と、絶対に他人にルールブックを貸してまでＧＭをやってもらうなんてことはない・・・まず真っ先に「んじゃあ、俺がＧＭやるわ！」という性格なのに・・・？
実は、既にセッションが終わってしまった後・・・しかもその際に皆にも打ち明けた事だし、前の日記にも書いていた事なので、ここにも書いてしまいますが・・・正直、ルルブを眺めている限りでは『失敗作』の印象しか受けなかった・・・プレイ風景を想像しても、“成功のイメージ”を掴むことが、全く出来ない状態でした。
ダンジョン探索？ ランダム戦闘？ ドロップ品？ ・・・正直、既に整備され尽くした『ＡＲＡ』があるしなぁ・・・。
エネミー・・・なーんか、動物の変異種とかばっかで、シナリオ的に幅が少なそうな予感・・・。
クラスもシングルクラスかぁ・・・やっぱマルチできないと、なんというかキャラつくる（作る／創る）面白みがなァ・・・。
・・・読めば読むほど何だかテンションが下がっていき・・・その上、原作をプレイしていない為、本気で「何を楽しむのか？」が判らず、「これは俺、ＧＭできないわ…」という結論に達してしまい・・・さりとて、購入した以上は１度はプレイしなければ、それこそ４０００円の投棄になってしまう・・・そして何より、いつも遊んでいる面子の一人・・・ユンの字氏が是非ともプレイしてみたいと大プッシュ・・・そうか、『世界樹の迷宮』を熟知しているユンの字ならば、それをTRPG化した『世界樹の迷宮ＳＲＳ』の魅力も直ぐに見つけられるかもしれない。少なくとも、自分とは違う視点でのポイントは押さえてくれるだろう。・・・最悪システムはどうしようもなくても、『世界樹』をまるで知らない自分の表現する有象無象の色の無いファンタジー世界より、『世界樹』に直接触れた者だけが感じ、表現しうるホンモノの『世界樹の迷宮』の世界が体験できたほうがまだ面白いだろう・・・。
・・・かくして２０１０／５／２２、ユンの字氏ＧＭによる『世界樹の迷宮ＳＲＳ』セッションが始まりました。
・・・セッション開始１４：００。セッション終了２１：００。
さて、その感想は・・・。
面白すぎなんだけどマジ！
誰こいつを失敗作って言った奴は！
誰だよこいつを失敗作って言った奴は出てこいよ！
ぶっころしてやるよ俺が！
おもしーれーなまじ糞糞とか言ってまじで！
逃げてるだけじゃねえか！
こういうゲームだからこれ！
・・・ねｗ
セッション終了後、即座にこくじんコピペが思い付いてしまうほどの興奮度であったワケでして、結論から述べると面白いじゃんマジで！！
ＧＭ：ユンの字。
●ビー（カースメーカー／Female／？？(16-20)歳） ・・・ ＰＬ：掛茶
無口で何を考えてるかよくわからない子。静かなるツッコミ役。
●ルナ（ブシドー／Female／２０歳） ・・・ ＰＬ：Ｙ氏
東方より修行中のブシドー。実は女の子好きな百合。
●アセロラ（メディック／Female／２４歳） ・・・ＰＬ：白兎
思わずハッとしてしまうような男装の麗人。実は賞金首。
●エリー（レンジャー／Female／１４歳） ・・・ ＰＬ：どらんく
前のギルドのリーダーにフられた腹いせに当ギルドに参加した少女。
●アーサー・ペンドラゴン（ソードマン／Male／１９歳） ・・・ ＰＬ：Ｂ＋Ｐ
謎の魔法使いに滅ぼされた大ブリテン王国*1王家の生き残り。超☆女好き。
・・・うん、自分が「俺、女好きのお調子者キャラの予定だし、ハーレムパーティがいいなぁ'`,、( ´∀｀)'`,、」とお願いした結果なんだｗ ギルドマスターも任されたので、一寸の迷いもなくセッションシートのギルド名に『アーサーとカワイイ子ネコちゃんたち』*2と書き込む俺ｗ
名前といい、設定といい、性格といい・・・とりあえず、色々なものに改めて謝っておきます。ごめんなさいｗ
シナリオは、ルールブックに掲載されているサンプルシナリオ『新米冒険者の心得』。
“世界樹の迷宮”を探索する冒険者として、正式に認定される為の試験・・・それは、Ｂ１階の地図を完成させて来いというものであった。いざ迷宮に向かおうとする前に立ち寄った薬屋にて、ＰＣたちは迷宮に入ったまま帰ってこない双子姉妹の捜索を依頼される。
迷宮の地図の完成と、二人の遭難者の探索・・・初めての迷宮探索にして、いきなりの二つの課題・・・果たしてＰＣたちは無事、冒険者となる事ができるのか・・・？
街での準備も終え、いよいよ噂に名高い“世界樹の迷宮”へと足を踏み入れた『アーサーとカワイイ・・・・・・ギルド一行ｗ
ＧＭの話によるとこのダンジョン、原作のそれそのままらしいのですが、流石にランダムエンカウントまでは原作通りとはいきません。１つの階は、基本「5×5」の「エリア」が、「7×6」敷き詰められた形で表現されています。ＰＣたちは、これを「ギルド」単位で移動、探索を行い、「エリア」から「エリア」へ移動した際に、ランダムエンカウントが発生するようになっています。
・・・そう、「エリア」から「エリア」に「移動」するたびに、ランダムエンカウントが発生したか／しなかったかの判定が行われるのですが・・・これが想像以上に恐ろしい！ というか、ダンジョンの造りがえげつない！ まるで狙い済ましたかのような「エリア」の区切り方！ え！？ なにコレ！？ 原作『１』発売当初からFEARとATLUSがヘルズミッショネルズばりのコンビネーションアタックで陥れようと企んでいたの！？ ・・・ダンジョン構造は、ある意味このゲームのキモとも言える部分なので、あまりおおっぴらに語れないのですが・・・この「エリア」の区切り方は流石にこう言わざるを得ないでしょう。汚いなさすがFEARとATLUSきたない。
そしてその汚いエリア配置により、必然的に増加していくランダムエンカウント判定・・・果たして我々のダイス目が悪かったのか、それともそういうバランスなのか・・・多分、「純粋に“戦闘に入った回数”」だけで見れば・・・３０回は軽く越えていたと思います。
・・・さて、「純粋に“戦闘に入った回数”」なんて意味深な言葉を使ったのには理由があります。このゲーム、流石CRPGを元にしているだけあって、戦闘行動に“逃げる”というアクションがあります*3。これはいわゆる『封鎖されたエンゲージからの離脱』・・・自分のメジャーアクションを潰して宣言し、登場しているエネミーの中で最も高い『行動値』の相手との『行動値』対決を行い、これに勝利すると「パーティの全員が戦闘から離脱…実質、エネミーは消滅することになる」というものです。これが重要！ マジ重要！！ この為にもいざという時に行動値をブーストできるレンジャーはとても大事！ 最悪でも、行動値が高いＰＣは２人くらいは確保しておかないと大変！ 何故なら行動値が低いという事はイコール「逃げられない」イコール「全てのエネミーと戦闘しなくてはならない」という事であり・・・ハッキリ言って、死ねますｗ
当ギルドも、まず足を踏み入れての第一の敵・・・『ひっかきモグラ』は全くのノーダメージ、１ラウンドキルだったので「なんだこの程度のバランスなのかｗ」「これならイケるイケる！ｗ」と皆調子付いていたのですが・・・カニがね・・・『はさみカブト』がね・・・３体出てきてね・・・その高い防御力に阻まれて、メインアタッカーでも１撃では屠れず、逆にエネミーの攻撃がね・・・このゲーム、一番ＨＰが高いキャラ「ソードマン」でも３０点・・・低いキャラ「カースメーカー」「メディック」に至っては１５〜１６点でね・・・カニの一撃がね・・・普通に７点、８点、ヘタすると１０点とか食らってね・・・勿論みんなペーペーなので、防御力なんて紙そのものでね・・・「１ラウンドに２回攻撃を受けたらかなりの確立で死ぬ、３回集中されたら、ソードマンでも危ない。他のキャラなら確実死」ってな状況でね・・・うふふ・・・うふふ・・・。【トラウマ】
その後、そんなカニよりも更に強い『森ウサギ』にボコボコにされ、その場は已む無くフォーススキル*4を使用して切り抜け、「世界樹の迷宮おっかねぇだァよォ〜！！」と、見事にその洗礼を味わう事になったのでした。ウサギは行動値も高い分、逃げるのも一苦労でマジ怖いです。
始めは慣れてない為、エリア移動やランダムエンカウント判定、その結果の適用、そして戦闘／逃亡の見極めももたついてしまい、わりともっさりとした進行だったのですが、１日目の探索を終え、身も心もフォーススキルも出がらし状態になって帰還する頃にはすっかり一連の流れもスムーズに運営できるようになっており、プレイ当初の「状況判断で時間食ったりしないかしら？」という懸念事項も吹き飛んでいました。特に戦闘／逃亡の決断が早くなった早くなったｗ 「えーと…はさみカブトが…２体だね」「よし、逃げよう（ｷﾘｯ」「出てきたのは森ネズミ２体だね」「よし行ける（即決）。やっちまえーヒャッハー！！」・・・だんだん夢と希望に溢れて“世界樹の迷宮”を探索する冒険者というよりは、世紀末で弱いものばかりを狙って略奪行為を繰り返す典型的モヒカンな気分になってきていたのは、きっとボクだけではないと信じていますｗ
シナリオクエスト（＝シナリオの目的）の１つが「世界樹の迷宮の１Ｆの地図を作る」というものであった為、「あのエリアは強い敵が出るから行くのやめよーよー」なんていう甘えは許されません。補正切りは甘えです（ｷﾘｯ
おっかなびっくり戦闘と逃走を繰り返しつつ歩を進めていくと・・・あれに見えるは行方不明だった双子姉妹のうちの一人ではありませんか！
エネミーに追われていた彼女を救い出し、話を聞くと、姉はこの先に居るとの事。・・・どちらにせよ、地図を完成させる為にも先へは進むつもりであった一行は、意を決して最終エリアに突入・・・クライマックスシーンへと移ります。
開けた空間で儚げかつ可憐に（※アーサー的な視点で）その身を横たえているのは間違いなく行方不明であった双子姉妹のもう一人！ 一瞬その生死が危ぶまれるものの、呼吸によりわずかに上下する胸の動きと、時折発せられる意味不明な寝言から、大事ないようであると判り、ホッとする一同・・・・・・ん？ ・・・寝言！？ つーか寝てるだけ！！？
呆れるやら苛立つやらその儚げかつ可憐な寝顔（※アーサー的な視点で）に見とれるやら一瞬気が緩んだその時、周囲から大量のエネミーが現れる。その数なんと７体！！ バトルフィールドには、未だ目を覚まさぬ眠り姫も居る！ まだ正式な冒険者とは呼べぬ一行の、人の命を守るための大決戦が、今始まる！！
・・・とまぁ、なーんとなく盛り上げてみたりしたのですが・・・うん、圧勝でしたｗ
流石に１日街に戻って休んできただけあって、ほぼ全員のフォーススキルが使用可能状態。ＨＰもＴＰも無消費。更にはレンジャー・エリーのスキル《スリープアロー》・・・ダメージアップ＋１点でもダメージが通ったら、相手は『睡眠（即座に行動済みとなり、ダメージを被るまで一切の行動（マイナー・メジャー・オート・リアクション全て）が取れなくなる）』を受ける・・・が大炸裂。
エリーの《スリープアロー》をボスに → ボス行動終了 → 他のみんなでフルボッコ → ボス起きる → 次のラウンド → エリーの《スリープアロー》をボスに → ボス行動終了 → 他のみんなでフルボッコ → ボス起きる → 次のラウンド → 無限ループって怖くね？
無論、スキル使用にはＴＰ（所謂ＭＰ）の消費が必要なので、２ラウンド足止めするのがやっとではあるのですが・・・正直、２ラウンドもタコ殴りできれば、大概の敵は倒せると思いますｗ
何はともあれ、これで晴れて『アーサーとカ・・・当ギルドのみんなも、一人前の冒険者として認めてもらえたわけです。
行方不明だった双子姉妹も、ケガらしいケガすることなく無事救出できたし・・・新米冒険者たちの第一の冒険は、かくして見事大成功で幕を下ろすのでした。
・・・後はまぁ、いつも通り個別エンディングという名の妄言大会で、迷宮で見かけたという国を滅ぼした仇の魔法使いの情報を得てみたり、勝手に百合カップル成立させてみたり、自分を捨てたギルドへの憎しみと嫉妬という名の闘志を募らせてみたり・・・とりあえず、皆「次に続いても、私は一行に構わん！（烈海王ッ面で）」的なフリを散々ＧＭに対して行う程度には、満足行くセッションとなりました。
続くとして・・・果たして今後話をどう膨らませるのか？ つーか膨らませるのか？ 膨らませていいものなのか？ それ以前に、ＧＭの台所事情が良くなって、自前のルールブック購入の目処が立つのは何時の事になるのか・・・ＰＬ、ＧＭ共に、現状続ける気マンマンなので、お早い購入と読み込み、期待しておりますｗｗｗ
【習得経験点：３５点】
