少年はアポロになる・・・の・・・ね?

オッス! オラB+P!
最近ニコ動や×××ばっかで、ロクに日記に書くような事が本当に皆無でますますピンチだ!
けど今日は待ちに待ったドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』を見に行くとあって、オラなんだかワクワクしてきたぞ!




・・・・・・というワケで、去年同様どらんく氏と共に早速この公開初日に映画館に突貫してきました。




んで、感想なのですが・・・・・・




・・・まず最初に点数を言わせて貰うと・・・・・・かなり甘めにみて75点といったところです。
一緒に見に行ったどらんく氏にも言われたけど、やはり自分は旧作信者であるが故、どーしても比べた上で、不満点の方が多くなってしまって・・・。


よって、以下の不満点は“旧作信者ならではの不満点”としてご覧下さい。
あ、例によってネタばれバリバリなので見に行ってない人は間違っても見ないように!








・現実世界(?)の満月博士と美夜子さんの存在
まず映画が始まっていきなり出てくるコンピュータールーム。そこで多数の科学者と切迫した会話をしている満月博士。衛星が1機、尋常でない理由により破壊されたというのだ。その理由の片鱗を知るため、衛星が最後に記録していた映像を再生する美夜子さん・・・そこに映し出されていたのは、圧倒的な存在感で、あらゆる存在を滅ぼす“黒い星”の姿であった・・・。
・・・という設定、作中で一切活かされてませんw っつーか、エンディングの1枚絵まで一切触れられませんww
いやー・・・今回最大のサプライズですよw 「え? 何!? 何がどうなってるの!?」と思わせぶりに始めておいて「…まぁ、それは置いておいて…」とばかりに放置して、そのまま最後まで完全放置とは・・・スゲェ超☆脚本ですw
多分、旧作では完全に魔法世界の危機という話であって、現実世界は一切関わり無しというトコロを、何とか両方の世界の危機であり、何とかしなければ逃げ道は無い・・・という話にしたかったのではないかなぁと予想できるのですが・・・うーん、これはちょっとフォロー効かない大問題じゃあないかなー(汗




・怖くない
まず真っ先に「あれ?」と思った違和感。
旧作では夕方、黄昏ているのび太の所に石像ののび太が降って来て、石像からうめき声が聞こえてきて、夜に何故か形を変えた石像が庭から屋内に移動していて、雨が降り、雨に濡れながら石像がうなり声をあげて・・・と、何が何だかわからないけど兎に角とんでもない事が起きてる、恐ろしい事態になってると本気で恐怖を覚えたものでしたが・・・なんでしょう・・・なーんか、怖くないんですよねー・・・今作。音楽のおどろおどろしさが足りないってのも一つの理由かな?
他にも下記理由によりメジューサが全くこれっぽっちも片鱗さえも残念ながら申し訳ございませんが怖くないし・・・いや、本来の客層・ちびっ子の為にはこっちの方がいいのかもしれないなぁ。そういえば昔はあの机の引出しから出てくるメジューサが怖くて怖くてそのシーンの度に顔を背けて画面を見ないようにしてたなぁ。
・・・・・・でも・・・・・・うぅーん・・・・・・。




・美夜子さんネズミフォームの意味
もう題名まんまですw
「今回、美夜子さんがネコ以外にも変身します!」とか事前情報で流れてましたけど・・・確かになったけど・・・作中何の意味も無い変身だったなー、とw あれ、フツーにネコのままで、ネコだから正体がわかるまでスルーされ続けるという展開じゃあいけなかったのかなぁ? 変に混乱を招き、時間を無駄に食っただけのフォームだったと思います。




・5人のモチベーションの問題
たとえ大国の軍事力に匹敵しかねない地上最強の青タヌキが居るとはいえ、主人公達は所詮小学生です。フツーに考えれば世界の命運を賭けたこの事態、まず大人、まず警察、まず誰かに話して何とかしようとすると思うんスよ。
旧作ではこの点を、美夜子さんが水晶球で予見した勇者としていつもの5人が映っていたということで、多少なりとも後押ししてくれていたのですが、今回それが全くない為、何故にそこまで「僕達がやらなきゃ!」という気持ちになったのかという・・・いわゆるモチベーションの部分が弱いのが気になりました。
・・・まぁ、この部分はイヤなTRPGプレイヤー故の細かい重箱の隅突付きでしかないと自分でも思いますけどね。でもやっぱり「カバー:小学生」から「カバー:選ばれた勇者」になる為のイベントは欲しかったなー。




・“魔界”? “大冒険”??
旧作では「極寒の南極」に始まって「人魚の海」、「樹海」、「帰らずの原」と数々の危険で恐ろしい魔界の大地を、そらもう毎回毎回決死の覚悟で突破し、ようやく大魔王デマオンの城に辿り着く・・・正に大冒険と言える展開でしたが・・・・・・えーと・・・・・・(汗
・・・まず、大結論の超ネタバレをしてしまいますが、今回、全く冒険してませんwww 南極はあるのですが、人魚の海はそもそも存在そのものが抹消されており*1、残る2つもトンでもない方法でショートカットしてくれます。まるで徹夜で創ってきたダンジョンを【壁抜け】の魔法一発でスルーされてしまった『フォーチューンの海砦』の菊池たけし先生を見る思いですw
でもまぁ、このショートカットはそこまで否定的ではないです。自分。
最終的には魔界そのものがデマオンの心臓の落下により完全消滅してしまうのですが、旧作は幼心ながらに「あー、あそこに住んでいたあの人魚さんや怪獣さんも一緒に死んじゃったんだ…」と、何だか奥歯と奥歯の間に鶏のささみが挟まった『仮面ライダーBLACKRX』を見終わった時のごとき気持ちになってしまったので、そういう“別のひとつの惑星”感を完全に消し去り、魔界を“完全なる悪”に仕立てあげてる今作は、まぁこれはこれでアリかなーとも思います。
・・・でもきっと、旧作信者は真っ先に叩く場所だろうなぁ・・・w




・デマオン様ちっさ!
かつては黒単色スイサイドブラックとでも言うべき形相だったデマオン様も、遥かなる時を越えてヒゲと髪の毛に色がつきました! 何だか変なオヤジにみえますw
いや、まぁそれはええんです。そんなのは旧作信者の粗探しでしかありませんから。でもサイズがスゲェ小さくなっちゃったのは心底ガッカリ。旧作は文字通り山のように巨大な化け物だったのに、今回は良くて主人公'sの2倍から3倍範囲内。サイコガンダム龍神丸サイズにダウンです。そりゃないでしょ大魔王様!! ・・・・・・あ、でもあのサイズなら確かに頑張れば小学生でも勝てそうな気はするかなーw




・メジューサ関連の全てのイベント
前作「恐竜2006」の時から近年のアニメ絵の影響をモロ受けてて、変に萌え絵っぽくなったなぁと思っていたのですが、今回も予想通りそんなカンジでした。旧作ではそんなこと考えた事全くなかったのに*2、今作では美夜子さんのミニスカートがヒラヒラする度にそこについつい目が行ってしまい自己嫌悪の嵐ああぼくはどうしておとなになるんだろう(滝汗
でもまぁ、それは別にいいんですよ。絵柄が多少変わってもお話には影響ないから問題ないと思うんですよ。思ってたんですよ。だからって、メジューサまで萌えキャラ路線に変えてしまうのはどうかとパパは思うなぁww いえ、分かるんですよ? 実はアレがソレでこーなるからメジューサが旧デザインではあまりにアレだからそーなったというのは分かるんでスよ? でもそもそも、あの一連のイベントって必要だったかなぁ?? 時間が有り余っていたというのなら入れる価値も全く無いとは言えないけど・・・他の要素・・・特に“魔界”を“大冒険”する要素や、下記のシーンを切ってまで入れる必要ある要素だったかなぁと首を傾げてしまう変更だったと思います。




・エンディングがああああああああ(血涙
いや、最後ののび太と美夜子さんとの会話切っちゃあかんでしょう!?(泣
しずかちゃんとの友情とかそーいうのは『鉄人兵団』のリルルに任せておけよ!(泣
どーしてあの最重要シーンをテケトーな1枚絵で済ませちゃうかなあああ(泣
あのシーンで号泣した幼き日の俺の想いを返せぇえぇぇぇえぇえええ!!(血涙





・・・まぁ、総じて見れば完成度は高い作品ではあったとは思います。
けど旧作の完成度、自分の中の思い出、そして去年の『恐竜2006』の驚愕すべき完成度のせいで、いまひとつ諸手をあげて賞賛出来ない出来になっちゃったなぁというのが正直な感想です。結局思い返してみれば、ジーンと涙腺に来たシーンって、ほぼ旧作と台詞等も変わってなかった“デマオン城からの逃亡中、のび太が美夜子さんに問い詰められるシーン”だけだったし・・・。
・・・まぁ『恐竜2006』があくまで『のび太の恐竜』の『2006』年度版なのに対し、今作は『のび太の魔界大冒険』に対する『新・魔界大冒険』であったが為、まるっきりの同じには出来ない・・・何かしらの変化をつけなくてはならないというプレッシャーやら何やら故の作品であったという背景は察するものがあるけど・・・。


・・・旧作ですらかなりギュウギュウに詰め込み過ぎな内容であったところに、『新』で更なる要素を詰め込んでしまったため、結局大きな歪みが出来ちゃったなぁ・・・。
来年はもうリメイクでなく、完全新作でのびのびとやって欲しいですな。

*1:ラストの銀の矢を投げる役ものび太になってる為、ジャイアンの活躍の場ゼロww

*2:“年をとって考えが歪んだから”という意見は、つい最近旧作を借りてフツーに見ているので却下